三分間モノローグ

日々の記録

蜃気楼をすかした先には何が映るんだろう

けるような日差しとまだ五月蝿い蝉の音に惑わされて、夏が永遠に続くような気がしていたけど日は着実に短くなる。

 

夏が、そろそろ終わるんだろう。



季節は巡って時間はいつもサラリと流れて行く。また自分だけを置き去りにして。

 

 

そうだな、今日は久しぶりに映画を見たんだ。

オーシャンズ8。そしたら何故か高校生の頃を思い出した。友達と馬鹿な計画を立てて屋上に上ったり犯行声明っぽいチラシをつくってトイレに貼ったり爆弾を書写室で作ろうと思ったり、その結果机に穴があいてしまったり。

 

馬鹿みたいだけどあの頃凄く真剣だったんだ。

凄く真剣に、馬鹿のことをしていたんだ。

 

 

高校一年生の頃の担任の言葉を今でもよく思い出すよ。

60を過ぎた白髪に角張ったメガネをかけた彼は温厚そうで瞳にはいつも好奇心が宿っていた。

彼はまず教室に入ってきて、こう言ったんだ

「真面目に不真面目をするか、不真面目に真面目をするか、どっちかにしなさい。」

 

当時はよくわからなかったけど繰り返し何年も何年も反芻するうちに良くわかったんだ。

いいか、不真面目を不真面目にしたらただのワルで真面目に真面目をしたらいつかポッキリ折れるよ。きっと息ができなくなる。

 

 

だからさ、本当に真剣に馬鹿なことをするんだ。世間が馬鹿とかアホらしいと思っていることでも真剣に、めちゃくちゃ真面目に取り組んで見ればいつか“本物”になってるよ。

 

まだ暑さは続きそうだ。

友よ、もしこれを見ているなら体には気をつけてくれ

私は引き続き真面目に不真面目をしようと思う。

 

そうだな、全部終わったら。水で薄めたウォッカで乾杯でもしようか。

その時には君がおごってくれよ

少しの間待っててくれ。また夢で会おう