三分間モノローグ

日々の記録

シェリー

去年の今頃、尾崎のシェリーを聴きながら死にそうになっていたのを思い出した。

ちょうど、私大医学部の一次試験が始まるころだ。

私大医学部の試験は約40校が一次試験を一月末から二月頭にかけて二週間の間に行う。

 

相当参っていた。シェリーを朝からリピート再生して気が狂いそうになりながら無機化学の最終確認と生物の教科書を見直していた。

そして、今年受からなかったら死のう、とさえ思った。

 

シェリー 俺は転がり続けてこんなとこにたどりついた
シェリー 俺はあせりすぎたのか むやみに何もかも捨てちまったけれど
シェリー あの頃は夢だった 夢のために生きてきた俺だけど
シェリー おまえの言うとおり 金か夢かわからない暮しさ

転がり続ける 俺の生きざまを
時には無様なかっこうでささえてる

 

本当に先が見えなくて、不安だったし怖かった。

 

受かった時も、嬉しさよりも綱渡りを無事終えたような安堵感の方が大きかった。

その夜枕に顔を埋めながら静かに泣いたのを覚えている。

 

努力すれば必ず実るなんて、無責任なことを私はとても言えないし、そんなことを軽々しく口にするのは努力することの怖さを知らない人間だと今ではおもってしまう。

確かに天才はいる。でも、99%の人間はやりたい事があるならせめて運が廻ってくるまで努力を続けるしか無いのだ。

 

そのさきに待つのが天国か地獄かは誰にもまだ分からない。

全ての頑張る人間の努力が報われますように。