三分間モノローグ

日々の記録

平成最後の夏が来る

太陽の眩しさに負けて目を細めたら瞼の血潮が透けて、水晶体に赤が映し出された。やっぱり、今年の夏は暑くなるみたいだ。窓に切り抜かれた太陽光線が容赦なく肌を突き刺す。

真っ白な半袖シャツはいつも暑さよりも先に夏を告げるけれど今年は暑さが先だった

 

平成最後の夏って響きは良い。すごくいいと思う

夏ってのはいつだって活発なくせにちょっとノスタルジックを引きずってる奴なんだ。いつもはクラスの人気者で賑やかなくせに、たまに見せる憂いとか遠くを見る視線が哀愁を引きずってる奴のように

そこに気づいてる人はもう夏の虜なのさ

 

夏は良い 特に今年の夏は凄くいい

最後って響きはいつも寂しくて何か大切なことをやり残してる感じにさえさせる

 

 

 

夏といえば、私は“夏”に物凄い憧れを抱いていて、

いわゆるアイスクリームみたいな入道雲に、紺碧の空、ビルに邪魔されることない視界、縁側に渦巻く蚊取り線香

 

全部経験してこなかったことだ

24階建てのビルから見下ろす灰色の整った区画も、今いる町の夏になるとケバケバを増すネオンも悪くはないけど

 

人はやっぱり自分にはないものに憧れを抱くのかもしれない、いや多分そうなんだろう。

でもいざ手に入れて見ると以外とつまらないものだったと気づいたり捨てたら捨てたで後悔したり、人って懲りない生き物なんだ。

 

きっとそうやって捨てたり拾ったりして均衡を保ってるに違いない。

捨てる者あれば拾う者有り。世界ははそうやって明日も循環する。

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最近は2年前オーストラリアで過ごした3月の夏を思い出す

よくこの浜辺でナタリーとタバコを吸いながらくだらない話をしていた気がするけど内容は全部忘れた。元気にしてればいいな。

 

 

準備はできたな?

じゃあさ、ピリオドの向こう側に行こうか。夏はもう来てる